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【K-1】1月24日K'FESTA4で武尊vsレオナぺタスが決定!どちらが強いのか?

どうもこんにちは。管理人です。先日、K-1の記者会見にて、2021年1月24日に「K'FESTA4」が開催されることが発表されました。

K'FESTAとは、K-1が年に一度だけ開催しているビッグイベントのこと。毎年1月~3月のどこかで催されており、いつも超豪華な対戦カードが組まれるため、この季節になると格闘技ファンの間ではK'FESTAの話題で持ちきりになります。

開催の歴史としてはまだ浅く、今回で4回目となるわけですが、対戦カードの第1弾として発表されたのが「スーパーフェザー級タイトルマッチ 武尊(王者) VS レオナ・ぺタス(挑戦者)」です。

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これは過去のK'FESTAにおいてもかなりの好カードですね。今回の記事では、今カードについてお話していきたいと思います。

 

悲しみの福岡大会|武尊がまさかの欠場

まず、今カードが組まれるのは、実は2回目です。「スーパーフェザー級タイトルマッチ 武尊vsレオナぺタス」というカードは、2020年11月3日に行われた福岡大会で行われる予定でした。しかし、このカードは、武尊の怪我によって中止となってしまったのです。

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武尊は、大会が開催される1~2か月ほどの前の練習中に、左拳を怪我してしまいました。中止の発表は約1か月前の10月9日に明かされ、楽しみにしていた格闘技ファンたちからは本当に驚き、そして悲しみました。もちろん、私のそのひとりです。武尊は骨折が発覚してからも何とか出場できるようにと試行錯誤を繰り返していたそうですが、拳の怪我はそう簡単には治りません。

このまま出場してもベストパフォーマンスを発揮できない、それは挑戦者であるレオナぺタスにも失礼だし、100%のパフォーマンスを楽しみにしてくれているファンの皆も落胆させてしまうことになる、そう考えた武尊は、止む無く欠場を決めたとのことです。

九州でK-1が開催されるのは今回が初めてであり、武尊は長崎出身のファイターなので、相当思い入れが強かったはずです。絶対に出場したかったと思います。

また、今回の挑戦者であるレオナぺタスは、様々な高いハードルを潜り抜けて武尊戦(スーパーフェザー級タイトルマッチ)までたどり着いた猛者です。格闘技ファンからは、「今回は久しぶりに勝負論のあるカードで楽しみ!」という声が上がっており、そんな中で欠場をすれば、確実に「逃げた」と批判されてしまいます。逃げているわけでは決してありませんが、武尊ほどの知名度を誇るファイターともなれば、根も葉もないことを言ってくるアンチが少なからず存在します。

一時的とはいえファンを悲しませてしまう、初の九州大会に出場ができない、アンチがここぞとばかりに批判をしてくる、このように欠場によるリスクは相当に大きいものです。もはや、怪我をしている状態で出場したほうが楽なんじゃないか?と思ってしまってもおかしくありません。それでも欠場を決めたのは、武尊自身の覚悟であり、ベストなパフォーマンスを発揮したいというプロ格闘家としての矜持なのでしょう。

ついに決まった武尊vsレオナぺタス!どちらが強いのか?

さて、上記のようなストーリーを経て、ついに2020年1月24日のK'FESTA4で対戦が実現することとなりました。この節では、武尊とレオナぺタス、それぞれの強さについて紐解いていきたいと思います。そして、それらを踏まえた上でどちらが強いのか?という議論に展開していきます。

武尊の強さ

武尊の強さは、なんといっても攻撃力です。

KO負けしたことがないタイ人をKOで倒したり、自分より上の階級からやってきた外国人ファイターを殴り倒したりと、とにかくオフェンスに優れています。軽量級においてこれだけの攻撃力をもつキックボクサーは、世界広しといえどそういません。武尊のオフェンスを支えているものは、主に2つあります。

精度の高いローキック

1つは、ローキックの精度の高さです。パンチの連打でKOすることが多いので、パンチの技術に目がいきがちですが、個人的な意見としてはローキックのほうが技術力としては評価されるのではないかと思っています。武尊のローキックは、めちゃくちゃ速くて高い確率でヒットします。象徴的だったのは、ヨーキッサダーチョンブリーとの試合です。

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タイの超強豪選手であり、鬼のような威力のミドルキックをもつヨーキッサダーを相手に、武尊はローキックから崩していく戦法を取りました。パンチで入るとカウンターをもらうリスクが高く、かといって何もせず中距離の間合いでもたついているとミドルが飛んでくる。

そんな中でできる最善策は、ローキックで足元から崩していくこと、武尊はそう判断したのですね。

このときは、もうどんだけ蹴るんだってくらいローキックを蹴っていました。はじめのうちはヨーキッサダーも受け流していたのですが、あまりに蹴られる回数が多く被弾し過ぎたせいで、徐々に効いてきてしまいました。

嫌がるしぐさを見せるようになり、ヨーキッサダーの意識がローキックに向いていきます。そうなれば、パンチは当てやすくなるので、武尊はヨーキッサダーが見せた一瞬の隙を突いてパンチを叩き込み、見事にKOで勝利を収めました。

このように、ローキックを効かせられれば、パンチが活きてくるのです。武尊はその重要性を十分に理解しているからか、どんな相手・局面でもローキックを忘れません。

パンチを当てるためにローを蹴る、つまり、自分の武器を最大限に活用できるシチュエーションまで試合を作る、それができるからこそ、武尊の攻撃力というのは際立つのだと思います。

引かないタフネス

武尊のオフェンスを支えているもの2つ目は、引かないタフネスです。武尊のファイトスタイルは、ベタ足でガンガン圧力をかけ相手との距離をつぶしていくというシンプルなもの。

多少被弾しても引くことはせず、むしろ前へ出て自分の得意な距離に持ち込むことで優位性を保つという戦い方です。普通のファイターであれば、圧力をかけた分だけカウンターを食らう恐れがあるため、武尊ほど積極的に圧力をかけることはありません。

しかし、武尊はどんな相手でも圧力をかけ続けることで、自分の得意な距離を獲得します。

なぜそれほどまでに圧力をかけられるのか? それは、武尊が異常にタフな選手だからです。

武尊がダウンを奪われたシーンというのは、2015年のチャールズボンジョバーニ戦と、唯一の黒星である京谷祐希戦のみ。オフェンシブな選手でありながら、これだけダウンの数が少ないのは、武尊が異常にタフな選手であることの裏付けになるでしょう。

ローキックで足元から崩しつつ、無類のタフネスで距離を潰し、自分の得意なパンチの土俵に引きずり込む。これが、武尊のオフェンスパターンです。そして、この戦法で8年以上無敗という戦績を築き上げたのでした。

レオナぺタスの強さ

次は、レオナぺタスの強さについてみていきたいと思います。ずばり、レオナぺタスの強さは、リーチの長さと硬い拳です。

175cmの長いリーチ

レオナぺタスの身長は175cm、日本人の成人男性としてはやや高めくらいの身長ですが、170cm未満の選手が多いスーパーフェザーの階級においては、長身の部類といえます。現王者である武尊も身長は168cmと、レオナぺタスほど高くはありません。

レオナぺタスは、リーチの長さを活かして「相手の攻撃は当たらないけど、自分の攻撃は当たる」という距離を作ることで試合の主導権を握る選手です。また、長身な選手は頭の位置が遠いので、小柄な選手だとパンチが届かないということがよくあります。

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村越優汰戦は、まさにレオナぺタスのリーチの長さが優位に働いた試合でした。レオナぺタスの攻撃は当たるけど、村越の攻撃はレオナぺタスの顔に届かない、という流れで試合が進み、結果、村越はKO負けという形でレオナぺタスに敗北しました。

レオナぺタスのリーチの長さというのは、スーパーフェザーの階級において大きなアドバンテージといえるでしょう。

打ち下ろしの右ストレート「石の拳」

次に、石の拳について解説していきます。レオナぺタスの異名としても挙げられている「石の拳」という言葉ですが、由来は強烈な右ストレートでKOを量産してきたことにあります。

高い位置から打ち下ろすように放たれるレオナぺタスの右ストレートは、普通の右ストレートに比べて体重が乗りやすく、動作はコンパクトに見えますが威力は相当なもの。その威力はレオナぺタスの過去の試合を振り返ると一目瞭然で、村越優汰や小宮山工介など、数々の強豪がこの石の拳にやられてきました。

リーチの長さを活かして遠間から攻撃を当て、相手が焦って距離を潰そうとしてきたら右ストレートで刺す、これがレオナぺタスの必勝スタイルです。

【勝敗予想】武尊とレオナぺタスはどちらが強いのか?

それではいよいよ、武尊とレオナぺタスはどちらが強いのか? 1月24日のスーパーフェザー級タイトルマッチはどちらが勝利するのか?という議論についてお話していきます。

お話しする前に注意書きとして心に留めていただければと思うのですが、この勝敗予想は管理人の私見なので、その点をご理解いただけますと幸いです。

結論|武尊8:2レオナぺタス

まず結論から申し上げると、私は8:2くらいの確率で武尊が勝利するのではないかと予想します。その根拠について、3つの理由をお話ししていきたいと思います。

①武尊の圧力がレオナぺタスのリーチを潰す

まず1つ目の理由は、武尊の圧力がリーチ差によるアドバンテージを打ち消すのではないか?という仮説です。

レオナぺタスの強みは、リーチの長さを活かしてアウトボクシング的に距離を制することにあります。この戦法は、相手がレオナぺタスよりも2回りほど小柄で、圧力がそれほど強くない場合には効果的です。

しかし、武尊のように体格がそれほど小柄でなく強烈な圧力を武器とするファイターの場合、リーチ差を武器にアウトボクシングで試合をコントロールすることができません。いずれ、武尊の圧力に捕まってしまい、有効打をもらってしまう可能性が高いのかなと思います。

②武尊にレオナぺタスの石の拳が効かない

2つ目の理由は、レオナぺタスの武器である打ち下ろしの右ストレート、通称「石の拳」が、武尊には効かないのではないかという推測です。理由は、武尊の異常なタフネスと、高いディフェンス能力にあります。

まず、先述した通り武尊は異常なほどタフネスな選手です。「絶対に倒れない、倒してやる」という強い意志が武尊のタフネスを支えており、その気持ちの強さは、格闘技ファンの多くが「武尊の一番の強さは気持ちの強さ」と評価するほど。試合数と比較して極端にダウンが少ないことも、武尊のタフネスの裏付けになるでしょう。

また、武尊はディフェンス能力も一級品です。躱す能力ではなく、被弾してもダメージを最小限に抑える能力に優れているタイプで、特にスリッピングアウェイという技術が上手です。

スリッピングアウェイとはボクシングの防御テクニックのひとつで、被弾するタイミングでパンチが伸びる方向と同じ方向に顔を逸らし、衝撃を受け流す技術を指します。傍から見ればパンチを食らっているのですが、スリッピングアウェイが決まっている場合、あまりダメージはありません。

武尊はこの技術をよく使用していて、2018年12月の皇治戦ではたくさん披露していました。

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皇治戦では打ち合いになっているため、「武尊も結構喰らってるじゃん!」と思われがちですが、武尊はスリッピングアウェイでパンチを受け流しているので、あまり効いていません。そのため、試合後も涼しい顔をしていました。

このように、武尊には無類のタフネスと高いディフェンス能力があるため、レオナぺタスの石の拳もあまり効かないのではないかと思います。

③レオナぺタスは武尊の土俵に乗ってしまう気がする

最後の理由は、レオナぺタスが武尊の土俵である打ち合いにいってしまうのではないか?ということです。

会見やツイートを見ていれば分かる通り、レオナぺタスは愚直な男です。

はじめて、レオナぺタスが武尊に対戦を要求したとき、「K-1で実績を積み上げてから」と言われ、対戦を先延ばしにされてしまったことがあります。そのときはすでにKrushの王者として数多くの強豪を倒していたので、正直、実績としては十分な状態でした。

しかし、武尊としては国内のちょっと強いと言われているだけの選手とは、やっても盛り上がらないと思ったのでしょう。また、レオナぺタスはKrushを中心に活動していたため、ライト層には情報が届いておらず、地味な選手というイメージがついていたことも、武尊が対戦を遠ざけた理由のひとつかもしれません。

強いのに認めてもらえない、対戦を組んでもらえない、格闘家としてこんなにフラストレーションがたまることはありません。しかし、レオナぺタスは武尊の発言を真正面から受け止め、愚直に勝利を重ねました。

フェザー級グランプリ準優勝の小宮山工介を倒し、武尊と判定にまでもつれ込み勝利寸前まで善戦した村越優汰をKOで仕留め、武尊の盟友である大岩龍矢を見事に判定で下しました。

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正直、村越優汰を倒した時点で実績は十分すぎます。

しかし、K-1はそれでも武尊とのマッチメイクを組みませんでした。普通なら「ふざけんな!」となるところですが、「まだ足りないですか? いいですよ、やりましょう」と受け止めるあたり、レオナぺタスの愚直さが伺えます。

このようにレオナぺタスはとてもいい人なので、武尊と打ち合いにいってしまうような気がするんですよね……。村越優汰のように自分のペースを渡さずアウトボクシングと石の拳をバランスよく織り交ぜれば、互角以上に渡り合える気がするのですが、近距離での接触に会場が盛り上がれば、レオナぺタスはそれに応えてしまうと思います。

打ち合いは武尊の専売特許ですから、その展開になればいくらレオナぺタスでも不利と言わざるを得ません。最悪の場合、KOされてしまう恐れもあると思います。

レオナぺタスが勝つ可能性も十分ある!

以上3つの理由から、今回のフェザー級タイトルマッチでは武尊が勝利する確率が高いのかなと思います。やはり武尊はめちゃくちゃ強いので、その牙城を崩すのは一筋縄ではいかないのかなと……。

しかし、レオナぺタスが勝利する可能性も十分にあると思っています。

まずレオナぺタスは、武尊がこれまで戦ってきた日本人選手の中で一番強い選手だと思います。戦績から見てもそれは明らかです。レオナぺタスの石の拳がクリーンヒットすれば、いくらタフな武尊でもダウンするでしょう。当たり方によっては、KOとなる可能性もあります。

また、武尊はレオナぺタスほど身長差のある相手と戦った経験がありません。自分と同じくらいかそれより小さい相手と戦ってきました。そのため、身長差のある相手に武尊がどう戦うのか?見えてこない部分があります。そこに、レオナぺタスががっつりとハマる可能性も高いです。

武尊にとって、史上最強かつ未知の体格を持つ相手、それがレオナぺタスです。レオナぺタスがあっさりと勝利してしまうことも十分あり得ます。

まとめ|武尊vsレオナぺタスを楽しみに年を越します

色々と書いてきましたが、いつも最後に書いているように、何が起こるのか分からないのが格闘技です。やってみなきゃ分からない、それが格闘技の魅力であり観戦の醍醐味ですよね。なので、来るべき1月24日のK'FESTA4を楽しみに年を越したいと思います。それではまた。