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【再戦!】那須川天心vsスアキム。胴回し回転蹴りが炸裂しTKO勝利!結果レポ

【再戦】7.21 RISE 那須川天心vsスアキム

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2019年7月21日、大阪エディオンアリーナにて、格闘技団体「RISE(ライズ)」が主催する「RISE ワールドシリーズ 58kg契約」の準決勝が行われ、那須川天心とスアキムが再戦を果たした。

前回の対決では那須川天心が勝利

2018年2月、格闘技団体「Knockout(ノックアウト)」の興行で、那須川天心とスアキムは初めて対戦した。その際は、55kg契約の肘ありルールで5Rを戦って、那須川天心が判定勝利。

勝利は収めたものの、その判定に懐疑的な意見を持つ人も多かった。そのため、「再戦すべきだ!」という風潮が世間に流れていた。

【7.21 再戦】那須川天心vsスアキム|試合結果レポ

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結果は、3Rに那須川天心が放った伝家の宝刀「胴回し回転蹴り」が、スアキムのひたいを深くカットし、TKO勝利となった。

映像ではあまりよく見えなかったのだけど、かなり深くカットしていたみたいなので、その威力が伺える。しかし、その胴回し回転蹴りを受けて倒れないスアキムもすごかった。並の選手なら、KOされていてもおかしくないくらい、きれいにヒットしていた。

胴回し回転蹴りについて、「かけ逃げ」の技と揶揄する人もいるだろう。

まあ、その側面はあると思う。かけた後は必ず転倒するので試合が止まる。キックボクシングでは転倒した選手に攻撃を加えることが反則なので、攻め終わりを反撃される心配がない。だから、回転蹴りをかけ逃げの技として多用する選手も、実際にはいる。

ただ、今回、那須川天心が繰り出した胴回し回転蹴りは、かけ逃げ的要素がとても少ないと思っている。相手を倒すために繰り出された、私にはそう見えた。

そもそも、那須川天心は、回転系の技を苦し紛れに繰り出すことが少ない。K-1でも、苦しくなったらバックブローで逃げる選手が多いが(一時的に後ろを向くため攻撃されない ※後頭部への攻撃は反則であるため)、そのときはいかにも「逃げている様子」で繰り出されるので、よく分かる。

今回、スアキムのひたいをカットし、TKOに追い込んだ胴回し回転蹴りは、「逃げている様子」が全くなかった。むしろ、混戦の中、はっきりとした意思を持って、狙い澄まして繰り出された技に見える。

だから、今回の胴回し回転蹴りはかけ逃げではないだろう。

また、今回の再戦は、全体を通して那須川天心のほうが優位に試合を進めていたように思える。

前回は、確かにスアキムが勝利でもおかしくないほど接戦だったけれど、今回は、明らかに那須川天心が試合を支配していた。

まず、那須川天心のほうがスアキムに対して強い圧力をかけられていたこと。スアキムは圧力の強い選手で、とにかく退かない。フレームの大きさと持ち前のタフネスを活かしてズンズンと前に出てくるので、対戦相手はその圧力に屈してしまうことが多い。

今回は、そのスアキムよりも、那須川天心の圧力のほうが強かった。

終始、那須川天心の距離だったと思う。前回のように、ロープ際に追い詰められて苦しいという展開がなかった。

パンチも冴えわたっていた。AbemaTVのボクシング企画が活きているのか、スアキムの顔面を捉えるシーンも、何度か見受けられた。亀田興毅もうれしいだろう。

さらにひとつ、私がもっとも印象に残ったことがある。

それは、那須川天心のからだがとても大きく見えたこと。

前回、スアキムと戦ったときは、巨人vs小人くらいの差を感じたのだけど、今回の再戦では、ほぼ同じくらいの体格に見えた。

さすがにフレームはスアキムのほうが大きいのだけど、上半身の筋肉の付き方が頼もしく、総合してみると互角くらいのからだだった。

パワーに関しても、負けていないどころか、左ストレートでスアキムをぶっ飛ばす場面もあり、勝っていたように思える。

会見では、「KO勝利する」と豪語していた那須川天心。このからだつきであれば、その台詞にも納得せざると得ない。そして実際に、TKOで勝利を収めている。

1年半の積み重ねがからだに表れていた。

那須川天心vsスアキム 再戦のまとめ

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結果は、那須川天心のTKO勝利だが、仮にカットの傷が浅く、あのまま試合が続行されたとしても、普通に判定勝利を収めていただろう。スアキムがこの試合結果をどう受け止めるのか分からないけど、私の目には、那須川天心の完勝に思えた。

ただ、圧倒的だったわけじゃないとも思っている。55:45くらいの接戦だった。わずかな差ではあるものの、確実に那須川天心の勝利だった、そう言える試合だった。

次戦は、9.26におこなわれる志郎との決勝戦。

準決勝を見る限りでは、スアキムvs那須川天心が事実上の決勝戦だったように思えるので、正直なところ、決勝戦の盛り上がりは今回の対戦よりも落ち込んてしまうだろう。

しかし、日本人同士の決勝はすばらしいことだ。志郎選手は知名度が高くないので、ここで那須川天心と戦えるのは、自分を世間に売り込むビッグチャンスである。

現状では、那須川天心が圧勝して終わるような気がするけど、試合まで2か月ある。研究と練習によって、いくらでも試合結果は覆るので、確実なことは誰にも分からない。

これが終わったら、武尊との対戦を切に願う。

きっと、最後のチャンスだろう。ロッタンはあとでいいから。

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